新聞やテレビでは、子どもが家庭で親による不適切な養育から幼い命失われるといった悲惨な事件が度々報道されています。
子どもが幼い時に心身ともに深い傷を負う、いわゆる「虐待」や「育児放棄」は、その後の子どもの健全な成長を歪め、その人生を危ういものにしてしまいます。それにとどまらず、こうした養育体験は次の世代に引き継がれ、拡大する負の連鎖から、国の未来そのものを危うくする問題です。
こうした現状の中、今最も求められるのが地域のすべての子どもと家庭を視野に入れた子育ち・親育ちを応援するための新たな在宅支援システムの構築です。
この度、山梨立正光生園は、子どもの施設ケア事業等に長年取り組んできた経験をもとに「地域総合子ども家庭支援センター・テラ」を設置し、地域子ども家庭の支援に大きく踏み出すことと致しました。
国の財政状況は大変厳しく、こうした先覚的事業には、まだまだ多くを期待できないのが現状です。子どもの成長時間は短く、一時も無駄にできません。未来の社会を担う多くの子どもたちに、できる限り早く支援を届ける必要に迫られています。是非とも当法人が構想する「地域総合子ども家庭支援センター・テラ」の設立の趣旨にご理解ご賛同をいただき、「子ども未来基金」への皆様の絶大なるご支援を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。
社会福祉法人山梨立正光生園
理事長 加賀美 尤祥